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【レビュー】ゴジラ (1954)

ゴジラ (1954)

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初代

先日シン・ゴジラを見てかなり楽しめたので、
他の日本製ゴジラに挑戦してみようと、
思い始めた。

他の日本製ゴジラと言っても、
ゴジラシリーズは沢山あるので
次から1つを選ぶのは一見難しそうに見えた。
しかし、次なる1作はすぐに決まった。
シン・ゴジラのみならず、
全てのゴジラに繋がる記念すべき1作目だ。

今回はゴジラシリーズ1作目である、
1954年公開のゴジラをレビューしようと思う。
ネタバレはない。

予告

▼公式chの当時の予告

youtu.be

レビュー

オープニングの時点で感激したことがある。
それは音だ。ゴジラ鳴き声足音
そして音楽が非常にマッチしているのだ。
この段階でゴジラの迫力と恐怖が伝わってくる。

しかし、音は1954年の技術である故に
音質はあまり良くない
少し音が割れたりして聞こえることがある。
この点は悪いことではなかった
むしろこの音割れなどは
ゴジラの鳴き声などに現実味を
加えている気がした。
そのおかげで、まるで1954年に
ゴジラが実在した時の音の様に感じられる。

モノクロ

音質が当時の技術レベルなだけではない。
映像面も同じである。
つまり、この映画はモノクロ(白黒)である。

モノクロは見てられない人もいるだろう。
いかにも古いという感じがする。
しかし、モノクロは悪いことではない。
モノクロだからこそ映える画もある。
モノクロだからこそ、この映画がまるで
当時撮影されたドキュメンタリーの様に
見られる。
モノクロだからこそ、戦争の傷跡が
強調されることすらある。

また、モノクロで古さを隠す事もできる。
どういうことかと言うと、色がないので
セットなどの粗が見えなくなるのだ。
特に着ぐるみのゴジラなんかは、
着ぐるみ感を感じさせない様になる。
色が無いのは悪いことでは無い。

特撮

粗が隠れるとは言ったが、だからといって
元が子供騙しという訳では無い
当時の技術を集めて、不自然のない様に
描写されている。
着ぐるみだと言っても、
本当にゴジラは大きく見えるし、
炎は人々を襲っている
更に、ミニチュアであっても壊れ方は
現代のCGで作るのと同じ様に、
本物の建物が壊れる様に見える

現代の人間がこの映画を見れば
「この時代にどうやって撮ったのだろう?」
疑問が多く浮かぶ事だろう。
それだけ、当時の人間はゴジラ
熱心に作ったのだ。

戦争

映画の中に、製作者達が
戦争で見たこと・聞いたこと・感じたことが
反映されている様に思える。
死を迎える親子病院で死にゆく人々
放射線量を見て絶望する医者
これらの一連のシーンは、この映画が
ただの怪物映画で終わらずに、
戦争で生じた悲しみを写し出している事が
分かる。
何より、現代の映画と違い、
実際に体験した世代によって描かれている為、
ではなく現実の悲しみとなって、
私達の目に映ることとなると思う。

また、先程も述べたようにモノクロは
ここでも活きている。
モノクロだからこそ、戦争当時の映像に
見えて、リアルに感じられる

エンディング

私はこの映画のエンディングが気に入っている。
ゴジラという怪物との戦いだけでなく、
「人間同士の戦いそのもの」に対する戦いも
含んでいるからである。
そこには、核という恐ろしい兵器の
被害を受けた国の人々の意志が強く表れている。
そんな意志を持った人間が関わるからこそ、
エンディングにおける選択
非常に印象に残るものとなっている。

スコア

3.5 (5.0点満点)

まとめ

現代の撮影技術より遥かに劣るという点は、
画をより印象的にさせたりと、
良く作用する事がある。
メッセージ性がかなり含まれるため、
古い技術の視聴に耐えられないと、
エンタメ要素がかなり少なくなってしまい、
退屈となるかもしれない。

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ゴジラ

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  • 発売日: 2014/04/23
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