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【オススメ海外ドラマ】 ペーパーハウスを見ろ!

ペーパーハウス

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ドハマリ

Netflixのマイリスト。
それは年齢と同じで、増えても
減ることはないものである。
しかしいくら減らないとは言え、
多少の抵抗ぐらいは私だってする。

ということで、約2週間前にその内の1つを
見ることにした。
そのタイトルはペーパー・ハウス
Netflixがやたら推してくるので
マイリスに入れていたドラマだ。

スペイン製作という、全く見たことのない
作品タイプゆえに敬遠していたが、
ついに見ることにした。

そして私は大きく後悔する事となってしまった。
なぜ敬遠したのか」と。
今回はペーパーハウスの魅力を
語るので、多くの人にみてもらいたい
だから、ネタバレは言わない

オススメ

こんなにイッキ見するほどハマったドラマは
なかったかもしれない
2週間で全話=40話分を見てしまった
しかも、(4Kコンテンツなので)全部テレビで。
Netflix限定コンテンツで多分、一番ハマった。
ストレンジャー・シングスも良いんだけれども、
この作品の持つテンポとスピード感は凄まじい

マイブームで勢いで言ってるように聞こえるが、
Netflixで一番好きな作品である。
ストレンジャー・シングスはSFやホラー、
80年代要素に子供が活躍する要素に
ハマらない人もいるかも知れない。
しかし、今作は比較的馴染み深いジャンルだ。
犯罪、しかもオーシャンズ11のような強盗だ。
ずっと敷居は低いし見やすいと思う。

また、4パート(シーズン)あるものの、
一度パート2でキッパリと区切りがつく
なので、仮にハマらなくても見切りやすい。

なので、とりあえずパート2まで見て欲しい

犯罪

プリズン・ブレイク

このドラマは予告で見たとおり、
強盗をメインテーマにおいた犯罪系の
ドラマであった。
言ってみれば、犯罪こそ違えど
プリズン・ブレイク(以下PB)と似ている
主人公たちがゴールの犯罪があって
それに向けて突き進むというものである。
しかし、PBと大きく異なる点がある。

それは、物語が強盗決行当日から
始まる点である。
(PB1話の強盗はゴールでないので別)

決行から始まる物語

PBを含む多くの犯罪系映画は基本的に
計画から始まる。普通はそういうものだ。
ワイルド・スピードだって無計画っぽいけど
一応計画はある。

しかし、ペーパーハウスは違う。
決行当日からストーリーが展開されるのだ。
つまり視聴者は計画の全容を知らないまま、
決行を迎えることとなる。
では、いつ計画は明かされるのか?
それは回想である。

計画

何か主人公達が危機に陥ると
回想シーンが挿入される。
そのシーンでは、実は想定内の事態で
対策も練られていると言うものだ。

この演出のお陰で、危機に陥っても
すぐに形勢を逆転するため、
何度もどんでん返しの様なストーリーを
楽しむ事が出来、爽快な気分になる。

逆に完璧な計画に見えて小さなミスが起き、
優秀な刑事に見抜かれて危機が増したり
常に緊張感のあるストーリーが展開される。

計画を先に明かさない事で
今の危機がどう打破されるのか?
これは想定内なのか?
と次の展開が気になり、
早く次のエピソードを見たいと
いう気持ちにさせてくれる。

不殺

とてつもない規模の犯罪を行う作品だが、
1つ重要なルールを主人公たちは持っている。
それは「誰も殺さない」ことである。
このルールのせいで簡単そうに見えることも
難しくなったり、仲間同士の争いも生まれる。
しかし、同時に不殺を目的とした複雑な計画や
キャラクターの葛藤にもなり、多くの展開を
生んでいる。

規模

犯罪の規模がとてつもないと言ったが、
これはシーズンを重ねるごとに増す
特にパート3からは犯罪の規模も、
アクションやロケ地が増えたりと
映像的にも華やかさが増す

実はこれには理由がある。
ペーパーハウスは元々はスペインでのみ
放送されていたドラマだった。
しかし、思っていたほどの人気は出ずに
パート2で打ち切りになってしまった。
そんな時、Netflixが今作を見つけ配信した。
すると世界中で人気が広がることとなった。
そしてその人気を知ったNetflixは制作陣に
大金を与えてパート3を作らせたのである。

このことから、予算が増えてパート3から
作品のクオリティが一層増しているのだ。

キャラクター

感情移入

今作のキャラクターはあまり多くない。
しかも名前も覚えやすい
それは全員が都市名を使った名前
呼び合うからである。
トーキョーやベルリン、ナイロビといった
具合である。

強盗メンバーは全員何かのエキスパートで、
全員に役割がある。
しかしエキスパートであっても、
完璧という訳ではない
全員が何かの弱さを持っている。
その弱さが原因で仲間割れや
警察側に利用されたり
様々な展開を引き起こす事となる。
また、この弱さがあるかあらこそ、
犯罪者なのに主人公たちに感情移入が
出来るようになっている。

お気に入り

特に私が好きなキャラクターは
リーダー格となる人物である。
他のキャラクターが優しさを見せるのに対し、
優しさが全く見えない
冷酷でナルシストでメンバーの中でも
際立ってイカれた犯罪者である。
そのくせ、笑顔や見せかけの優しもあり、
他のキャラクターに対する威圧が上手く
とてもカッコよかった
そんなキャラクターでも弱さがあるし、
その弱さでのストーリーへの関わり方も
大変面白かったし、悲しさもあった。

というか、好いてるのは私だけではない様で、
途中からストーリーへの関わり方が、
明らかに人気キャラのそれとなっている。

象徴

このドラマには3つの象徴がある。
服・面・歌である。
*1は本編を見ないと確認できない要素だが、
赤いツナギとマスクは調べれば、
すぐに見つかるだろう。

私は特にマスクが好きだ。
サルバドール・ダリを模したマスクで、
どこかコミカルにも見える一方で、
一切表情は感じられなく気持ちが悪い。
このギャップもあり、とても印象的な顔
なっていて、カッコよさも感じられる

スペイン

スペインの作品なんて見たことない!と
思うかもしれないが、探すと面白い

スペイン語

スペイン語なんて勉強してないから、
聞いても分からん!
と思うだろうが、意外とそんなことはない。
耳を傾けると、たまに知っている単語が聞ける
私にとってはプロレスでよく聞く単語達だ。

  • ノスオストロス
    (私達)
  • トランキーロ
    (落ち着け)
  • カブロン
    (馬鹿野郎)

特にトランキーロはよく聞けるので、
聞いてみて欲しい。
逆にアディオスやT2のアスタラビスタの様な
よく聞くスペイン語は見つけられなかった。
シンプソンズイカランバも聞こえなかった。
よく聞けば言ってたのかも。

また、言語は違うのに「教授」は英語と同じで
「プロフェッサー」と発音するらしい。
語源が気になるところである。

文化

スペインはサッカーが人気なのだろう。
サッカーを例え話に用いたり、
主人公達がサッカーで遊んでいたりする。
あと、ネイマールが出てくる

また、大人数に食事を用意するシーンで
パエリアが出てきたりする。
日本で言う鍋感覚なのだろうか。

パート5

そして私が今作を見終えて、余韻に浸っていると
昨日大きなニュースが舞い込んできた。
パート5こと最終シーズンの配信日が
公開されたのだ。
9/3と12/3で前後半に分けて公開されるらしい。
(ウォーキング・デッド形式?)

余談

字幕

作品には影響しないが、パート1の字幕が変
「好きにさせる」が「隙にさせる」の様な誤字や
キャラクターの名前「のトーキョー」が
「トキオ」とスペイン語読みとなることがある。

多分、見返して何話の何分の字幕がおかしいって
Netflix報告する労力は無駄だと、多くの人が
感じているから直らないのだろう。
実際、私もその一人である。

認知度

日本の認知度は極めて低い。
これは予告の再生回数でもわかる。
最終シーズンの予告だって言うのに、
日本は1万再生弱である。
海外は100倍の100万再生なのに。
(ちなみにマーベル新作予告と同日公開)

ストレンジャー・シングスなら
同じ長さ同じような内容でも、
日本で490万再生もされている。

パート1のトレイラーはNetflix内でしか
見られない。
Netflixも人気が出るのが予想外なのか
You Tubeにアップされていない。

レビュー

とにかくもっと多くの人に見て欲しい作品。
日本だとあまり認識がされていないが、
非常に優れた犯罪ドラマである。

計算され尽くした計画どんでん返しが、
テンポの良いスピード感で楽しめる。
飽きることのないストーリーだ。
たくさんの魅力的なキャラクター
語ることは尽きない。

www.netflix.com

*1:ミュージカルではない。メインテーマとは別で
象徴的な歌がある